空想にモウソウ mimic wood owls

一枚の写真からのインスピレーションで、好き勝手文章を書きます。自由過ぎてすみません。※全てフィクションです。

地球のヘタ

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私が地球のヘタだ。

 

といっても、到底信じてはもらえまい。

地球は私が神により植林されてから、始まった。私は地球内部にあるという溶岩を堰き止めている。詳しい実態は、あまり知らないが、根が温かさを感じるのは、その溶岩とやらのせいだと実感している。私の根は熱を通さない。見かけは唯の樹木だが、その実態はこの地球上には存在しない物質から成る異形の物だ。えらいもので、動物や人はわたしには近づいてこない。これを、神のご加護とでもいうのだろうか。わたしが居なくなれば、地球は溶岩に覆われ、全ての生物が死に瀕するのだから。そんな責任感をわたしが背負っていると考えると不思議な心持ちがする。なぜわたしが選ばれたのか全く心当たりがないのだ。時々、全てがどうでもよくなって死んでやろうかと思うこともある。でも、神がそれを許さない。わたしは神に飼われ、悠久の時を過ごすのだ。